妊娠期の食事で気を付けたいこと

「バランスよく食べましょう」とはよく聞くけど、それよりまず知りたいのは「食べてはいけないもの」ですよね。
何を食べてよくて、食べてはいけないのか?
ここでは、まず食べてはいけない食べもの、食べる時に注意したい食べものリストを1つずつ説明していきます。

<妊娠期のNG食べものリスト>


①生肉、ローストビーフやレアステーキなどの加熱が不十分な肉

トキソプラズマ原虫に要注意な食べ物です。
トキソプラズマ原虫は、生肉や加熱が不十分な肉などに存在する原虫です。
妊娠中の初感染により、赤ちゃんに水頭症などが生じることがあります。
また、トキソプラズマは猫のフンにも存在します。妊娠中はペットのフンの始末は
他の人に頼むか、手袋とマスクを使用して終わったら必ず手洗い・消毒をしましょう。


②生ハム

リステリア症に要注意な食べ物です!
リステリアは食中毒を起こす菌の一つ。
リステリア菌は、発熱、吐き気、下痢などの症状がみられ、髄膜炎、敗血症を起こす場合もあります。
妊娠中は免疫機能が低下しているので、リステリア食中毒などを起こしやすくなります。
厚生労働省は、妊婦がリステリア菌に感染すると「リステリアが胎盤や胎児へ感染し、流産や生まれた新生児に影響がでることがある」と警鐘を鳴らしています。
感染を防ぐため、生ハムは食べないようにしましょう。


③スモークサーモン

スモークサーモンも、リステリア症に要注意な食べ物です!
感染を防ぐため、食べないようにしましょう。


⑧明太子

明太子も、リステリア症に要注意な食べ物です!
感染を防ぐため、食べないようにしましょう。
→しかし、しっかり加熱をすれば食べられます。生の明太子は必ず火を通して食べましょう。


④肉や魚のパテ

肉や魚のパテも、リステリア症に要注意な食べ物です!
感染を防ぐため、食べないようにしましょう。


⑤ナチュラルチーズ(非加熱殺菌)

ナチュラルチーズも、リステリア症に要注意な食べ物です!
感染を防ぐため、食べないようにしましょう。
【ナチュラルチーズってどんなチーズ?】
https://tokusengai.com/_ct/17537241
お世話になっている先生がナチュラルチーズとプロセスチーズについての違いを
分かりやすくまとめておられます!ぜひご覧くださいね☆


<レバー>

こちらは、あまり妊婦本などに登場してこないですよね?
でも、ここで妊娠中の食べ物を調べている人はおそらく妊娠初期の方が多いはず!
妊娠初期、ビタミンA要注意です!!過剰摂取すると奇形児リスクが高まります。
ちなみにビタミンAは非妊娠時、1日に650μgREが食事摂取基準で定められており、
妊娠初期、中期は「+0」と設定されています。
ビタミンA沢山取らないと!と思わなくて大丈夫なので、むしろ摂りすぎないようにするために、
レバーを食べないようにしましょう。
ビタミンAは緑黄色野菜にも豊富なので、650は割とさくっと達しますよ。
※ちなみに、鶏レバーを50g食べるだけで、ビタミンAはなんと7,000㎍まで摂れてしまいます…。(成分表参照)
これって単純に7000㎍÷650㎍=ビタミンA10日分の量に匹敵してしまいますよ。恐ろしいですよね。
豚レバーを50g食べると、ビタミンAは6,500㎍。牛レバーはその2つに比べると少し低くて、50g食べると550㎍です。
牛レバーはまだ1日の摂取量圏内ですが、鶏レバーや豚レバーは1日の摂取量を桁違いに超えてしまいます。
そういった意味で、妊婦(特に初期)はレバーをわざわざ食べないようにした方が良いです。


⑦あんこうの肝


おつまみとして人気の「あん肝」ですが、こちらも妊娠期にはわざわざ食べてほしくない食材です。
なぜなら、ビタミンAが非常に高いから。あん肝50gあたりビタミンAが4,150㎍も摂れてしまいます。
これは、鶏レバー・豚レバーに次ぐ勢いのビタミンA含有量です!
1日の摂取量が650㎍なのに、1日に50gあん肝を食べるだけで6日分のビタミンAが摂れてしまうんですよ。
恐ろしいですよね。妊娠期にはわざわざ食べないようにしましょう。


⑦ぎんだら

ぎんだらってどんなお魚か分かりますか?
西京焼きなどで食べられることが多い魚です。

こちらの魚も、ビタミンA含有量が多い魚で、切り身が大体70gなのですが、そこには1050㎍ものビタミンAが含まれています。1日分の量を遥かに超えますよね。

 

<食べるときに一旦立ち止まろうリスト>


⑥生魚

よく生魚NGと言われますが、その理由は食中毒が危険だからなんですね。
魚といえば腸炎ビブリオ。腸炎ビブリオは、わずか10分ほど室温に置いておくだけで菌の繁殖がざっと増えてしまうのが特徴。冷蔵庫で4℃以下で保存すれば大丈夫なのですが、私はこの事実を知ってからはスーパーから魚を買って帰るときですら、できるだけ氷をもらって冷やしながら帰るようにしています。
じゃあ妊婦が魚NGなのかというと、私は体調がすぐれないときは食べない方がいいと思います。
でも、例えばお寿司屋さんなど、新鮮なお魚であれば体調がよければ自己責任で食べてもいいのかと思います。


⑦うなぎ

魚といえば、もう1つ気にしないといけないポイントがあります。それはビタミンAの過剰摂取。
先ほどのレバーの項でも出てきましたが、妊娠初期にビタミンAを摂りすぎたら奇形児のリスクがありますよ。
ビタミンAが多い魚の代表は「うなぎ」です。
うなぎの蒲焼き1匹を4分の1にカットした場合、約50gなのですが、
そのビタミンA含有量は、750㎍なのです。
小さめのうな丼食べるだけで、1日のビタミンAを100㎍もオーバーしてしまいますね。
しかし、ひつまぶしなどで例えば半量の25g(1匹の大体8分の1)程度であれば、ビタミンAは375㎍なので、
このくらいでしたら実際大丈夫なのかなと思います。なので、食べる量に注意なのがうなぎですね。

★POINT★
魚を選ぶときにはわざわざぎんだらやうなぎ、あん肝を選ぶのではなく、他の魚を選んでみてくださいね。
ちなみに、鮭は切り身70gあたりビタミンAが8㎍、ぶり切り身70gあたりビタミンAは35㎍、アジ70gあたりビタミンAは5㎍と、上記の魚介類と比べると全然違いますよね!かなり低いです。ですので、魚を毛嫌いするのではなく、魚介で気を付けたいのは「妊娠期にわざわざ食べないでほしい3選『うなぎ』『あん肝』『ぎんだら』」この3つ覚えておいてくださいね。
それ以外の魚は、基本的にビタミンAは大して多くないですよ。
それから、魚で気を付けたいポイントがあと1点があります。水銀について次項で見ていきましょう。


⑧水銀の多い魚

そして、魚に気を付けないといけないのは、生でも焼きでも関係なく「水銀量」に関してです。
水銀に要注意な魚は、食物連鎖が上の方のお魚。
・メカジキ(1回約80gとして週1回)
・キンメダイ(1回約80gとして週1回)
・本マグロ(1回約80gとして週1回)
・クロマグロ(1回約80gとして週1回)
・メバチマグロ(1回約80gとして週1回)
・キダイ(1回約80gとして週2回)
・マカジキ(1回約80gとして週2回)
・クジラ類(普段からあまり食べませんよね?)
・イルカ類(普段からあまり食べませんよね?)
です。
でもこれらのお魚も、()の量を守れば大丈夫。
なので毛嫌いしなくていいんです。マグロはNGじゃなく、週1回ならOK!という感じですね。


⑦生卵

卵といえば、サルモネラ菌ですよね。TKGや牛丼に生卵トッピングなど、案外生卵って身近にありますよね。
でもここで気を付けていただきたいのが、食中毒。
「いや普段から生卵食べても平気だから大丈夫だよ」というアナタ!
妊娠中は免疫機能が低下して、食中毒になりやすい状況なのです。
なので、普段は何ともなくても気を付けたいところ。
サルモネラ菌は、発熱、腹痛、下痢を主症状とする急性胃腸炎症状。発熱は急激で38~40℃、悪心、嘔吐、腹痛、下痢などを伴います。サルモネラ菌による食中毒を防ぐ方法は①加熱。サルモネラ菌は熱にようぃあので、60℃30分の加熱で死滅するといわれています。また、10℃以下ではほとんど発育できないので、卵は加熱調理を徹底し、調理後の食品は冷蔵庫に保存し、できるだけ速やかに食べるようにしましょう。

<飲みもの>


①コーヒー

「妊婦は珈琲が飲めない」というのは有名な話ですよね。
カフェインを過剰摂取すると、赤ちゃんの発育不全になりやすいといわれています。
ですが、「コーヒーを全く飲んではいけない」ということではありません。


②紅茶


③抹茶


④緑茶やほうじ茶などのカフェイン入りのお茶


⑤お酒